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秋風吹く坂道で

君に伝えたい事伝えきれずにもどかしさ募る
拾った言葉ばかり並べ飾ってみても直ぐ見透かされてしまうかな

風がまた冷たくなった今日 いつのまにか
歩き慣れたこの並木道 色づいている

手のひらに落ちた赤い便りをポケットにしまいこんだ時
不意に触れた君の手 その温もりに風が沁みる
細く伸びた影を見つめて耳を澄ました 君の言葉はとても
優しかった 零れた涙は夕焼け色

ずっと平気なフリで 弱さ隠して強がってきたけれど
私本当は強くないから全ての事に怯えてしまうんだ

長く続く坂道登ってく 急ぎがちの
風が一歩先に運ぶよ 次の季節の欠片

ポケットの中赤い紅葉が音も無く教えてくれたの
戸惑い恐れる事も 全部素敵な事なんだよと
遠く響く子供の声が チャイムの音色に溶けて消えてゆく
君の影がかすむのは 夕陽が沈むせい

明日へと向かう 君と共に このままの速さで
一番星よ 足元を照らして
手を繋ごうよ 君の姿見失わない様に
同じ景色を見つめていたいんだ

薄れてゆく影は揺れて この手を君の温もりが包み込む
嬉しかった 溢れた想いは夕焼け色